唐辛子の辛味は、蒸溜を経てどこまで残るのか。ひとつの好奇心から始まった、赤いジンの話。

唐辛子の辛味成分は、蒸溜するとほとんど液体側に残らないと言われます。では香りはどうか。果実としての甘さや青さはどこまで写し取れるのか。からくれないは、そんな素朴な問いから始まりました。

農園と一緒に育てる

原料の唐辛子は、日頃からボタニカルでお世話になっている奈良の農園に栽培をお願いしたものです。一年目は思うように実がつかず、品種を替え、収穫の時期をずらしながら、数年をかけて「ジンのための唐辛子」を探してきました。

辛さではなく、赤の香り

試験蒸溜を重ねてわかったのは、刺すような辛さではなく、熟した赤い実のふくらみのある香りが残るということ。そこに大和橘の皮の明るさを重ね、余韻にだけ小さな温度を感じる設計にしました。

名前について

「からくれない(韓紅)」は、万葉の頃から歌に詠まれてきた深く鮮やかな紅色の名です。奈良の畑で色づいた実の記憶を、そのまま瓶に閉じ込めたいという思いを込めています。ソーダ割りで香りを開き、最後の一口で温度を感じてみてください。

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